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仏教東漸図/The Spread of Buddhism to the East
所蔵
比叡山延暦寺国宝殿(常設展示)
1990年代初頭、傅益瑶は当時の山田恵諦天台座主と小林隆彰執行らの要請を受け、延暦寺で新設される国宝殿に約2500年の仏教東漸の歴史を描いた《仏教東漸図》を奉納することとなった。本作の奉納は、天台大師智顗の1400年大遠忌法会にあわせて1996年に行われた。大きな重圧と使命感を双肩に担いながら、傅益瑶は約5年もの歳月をかけ、高さ2.6メートル、幅12メートルに及ぶこの障壁画を完成させた。
「次第に私は絵の中の世界に自在に足を踏み入れられるようになりました。そこで釈尊の見た菩提樹を目にし、玄奘の歩いた砂漠を進み、天台大師の予言を聞きました。不動明王の荒い鼻息を感じ、名もなき求法の僧侶たちの背中から励ましを受けました。土の手触り、潮の匂い、日の鋭さ。生と死の境目が消えた、歴史と現実が融け合った空間が筆先から立ち現れました。
深い孤独の先に、芸術の宇宙が広がっていることを私は知りました」(『水墨の詩』「仏教東漸図」より)
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